今年7本目「それでもボクはやってない」

それでもボクはやってない―日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!

それでもボクはやってない―日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!


それでもボクはやってない(2006/日本)★★★★★(大変良い)
監督:周防正行(「Shall We ダンス」)
出演:加瀬亮役所広司瀬戸朝香もたいまさこ
143分
公式サイト
http://www.soreboku.jp/


1人の青年男性が混み合った電車内で痴漢として
現行犯逮捕されます。
青年は「やってない」と言いますが・・・・。
裁判の映画ですが、その内容は私には衝撃的でした。


実際に痴漢をしていてそれを認めた人は、
数万円払ってすぐに帰れます。また普通の生活です。
「していない」と言うと、大変なことに。
泣かせる作りの映画ではないのですが、
もう最初から私は1人で泣いていました。
当番弁護士に最初に
「やったと認めればすぐに帰れる。
普通の生活に戻れる。示談した方が良い」
と言われたときから涙がでてしまいました。
その後も私の泣きのツボにはまるシーンがたくさんあり、
涙がぽろぽろこぼれてしまいました。
(ちなみに他の人は誰も泣いていなかった)


息子の無実を信じて必死に行動する母親、友人、
起訴されたら有罪率99.9パーセントと言う現実と闘う弁護士、
冤罪に巻き込まれた夫を助けようとする家族・・・。
裁判の傍聴オタクのような人たちがいるのも初めて知りました。
私はPTAの活動で裁判所へ傍聴に行ったことがあります。
でもそこは自分にとって身近な場所ではないと思っていました。
でも、本当にちょっとしたことで、
自分も無実の罪に問われることもあるのだと思いました。
特に男性は、混み合った電車の中で接触した女性に
「この人痴漢です」と言われたらすぐにこの映画と同じ道です。
でも、私も電車の中で痴漢にあったことがあるので、
女性が痴漢だと言うことがどんなに勇気がいるのかわかります。
私は学生時代、一度も言えませんでした。
この映画を見て本当にいろいろなことを考えさせられました。
周防監督がこの映画を撮るきっかけになった事件の本を
読んでみたいです。↓

お父さんはやってない

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彼女は嘘をついている

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