JAFのお兄さん、ありがとう。

会社の仕事納めを終えたその足で、
だんなと2人で、温泉へ一泊旅行へ行きました。
娘たちは、スキーキャンプです。
三重県榊原温泉という小さな温泉です。
湯質がいいので、サナトリウムなど温泉を使った病院が
たくさんありました。


温泉宿は、楽天トラベルで安いところを探したので、
まあ、値段相応といった感じでしたが、
湯質は最高でした。


さて、次の日。
温泉街のすぐ近くに「青山高原ウィンドファーム」という
風力発電施設があり、
丘の上に立って雄大に回る風力発電の風車が見たくて、
だんなに頼んで、車で向かいました。
地図で見ると、宿からすぐです。


青山高原ウィンドファームの公式サイト
http://www.awf.co.jp/


つづら折りの山道を車で進んでいくと、
だんだん道の両側に解け残った雪が増えてきました。
道は、とても細く、対向車とすれ違えないくらいです。
先が見えないような急なS字カーブをまがると、
路面に雪が!
車は、スポーツカーで夏タイヤ
雪道は乗らないので、チェーンはありません。
様子を見ながらゆっくりと急な坂道を進んでいくと、
どんどんと雪が深くなっていきます。
ちらちらと雪まで降り出しました。
ほんの少し進んだだけなのに、風景が一変しました。


深い凍った雪道で、車のタイヤはすべりだし、
時速20キロなのに、頭文字Dのように横滑りします。
道の横は、深い崖。ガードレールがないところも多く、
このまま谷底へ落ちるかも・・・と何度も思いました。
しかし、道幅が狭く、冬タイヤをつけた四駆の車も
対向車で走ってくるため、
止まることも、戻ることもできなくなりました。


そして、ついにタイヤがすべって、
前にも後ろにも進めなくなりました。
しんしんとふる雪。
車は、ほとんど通りません。
だんなが「JAFに電話するしかないな」と言い、
圏外の携帯電話で必死に傘マークをとらえ、
何度も通話が切れながら、救援コールをしました。
1時間半くらいで助けに来てくれることがわかり、
エンジンを切って待つことに。


シーン・・・・。深い雪の山道は何にも音がしません。

スタックしたところがたまたま少し広いところだったので、
なんとか移動。
いままで来た急な坂とカーブを考えると、
戻ってもつるつるに凍った路面で谷底に落ちてしまうかも・・・。


1時間半後、時間ぴったりでJAFの車が到着。
JAFのお兄さんは、マツケンを小柄にしたような方で、
人命救助にぴったりなルックス。
いい声をしていて、きびきびと動きます。
映画から抜け出たような方でした。


今きた道を戻るのは危ないということで、
先へ進むことに。
何度もスタックしながらJAFの方に雪を掘ってもらいながら前に進み、
山の頂上へ。
頂上には、路面に雪はありません。
この先の道がどうなっているのか調べるために、
JAFの人とだんなが先の道を見に行きました。
私は、頂上で小さな風力発電の風車を発見。

本当は、もっと大型の風車を見るはずが・・・。


JAFの車が戻ってくると、
この先は、今までの道よりもっと急な下りで、
つるつるのスケートリンクのように凍っているということで、
来た道を戻ることに。
ゆっくりゆっくりと道を戻ります。
JAFの車が後ろにいるので、少しは安心です。
途中、私たちと同じように立ち往生して進めなくなった車があり、
私たちが雪のない道まで戻ったあとに、
またすぐ救援に向かわれました。


雪のないぽかぽかな道が、あっというまに
かちかちの雪道に変わる様は、本当に驚きました。
雪山で遭難するときもこんな感じなのかなと思い、
ほんの少し進んだだけで、がらっと表情が変わる山は、
注意しなくてはと思いました。


携帯電話とJAFの方に本当に感謝。


4時間以上雪山にいたので、
ふもとのコンビニの駐車場でおにぎりを食べました。
のどかな雪のないぽかぽか田園風景に、
遭難しかかっていたのがうそのようでした。