今年11本目「白いリボン」


監督:ミヒャエル・ハネケ
公式サイト
http://www.shiroi-ribon.com/

screenshot
視聴状態:映画館
★★☆☆☆(星2つ、星5つが満点)


(物語)
村に住むドクターは、
何者かに張られていた釣り糸で落馬してしまう。
この事件から村では不穏な事故がたびたび起こるようになる。
第62回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。


(感想)
流れる音楽と映像とモノクロ画面で古典作品を見ているような
錯覚に陥ります。
とにかく村の中には悪意に満ちた人がたくさんいて、
でもその正体はわからず、生活はきびしく、
子供達は宗教の戒律により、激しい体罰を受けるような鬱屈した生活を送っています。
女の子はみんな黒い服、ひっつめ髪。
顔がうつっても、誰が誰やらすぐに区別が付きません。
いろいろなことが「投げっぱなし」なのですが、
それはそれでこの映画では正しいことなのかもと思いました。
この映画の語り部である教師が見た村のできごとの映画なのですが、
たんたんと恐ろしいできごとが語られていくところが本当にこわかったです。
見ている自分にも悪意がたまってくるような気がしました。
映画ファンとして見て良かったとは思いますし、名作だと思いますが、
見ていて鬱屈とした思いがつのる映画だったので、星が2つです。