*[読書]今年2冊目の日本語の本「ハイドゥナン下」

ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)

ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)

ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)


2000枚の書き下ろし大長編作品、
ハイドゥナンを読み終わりました。
ハイドゥナンというのは、
与那国島という伝説の楽園の地のことです。
ヌムチ(巫女)の少女と、共感覚の持ち主の青年の
お話は、地球、ひいては全宇宙の生命の存在意義につながり、
広がっていきます。
地殻変動により、南西諸島が沈没してしまう危機の中、
日本の諸国との戦争や、木星の衛星エウロパのでの地球外生命のことなど、
もりだくさんなお話が最後にまとまっていくお話は、
本当にすごい筆力を感じました。
ハードSFなので、科学的な記述が難しく、
私は読み進んでいくことがやっとでしたが、
本当に読んでよかったと思える2冊です。


普通に考えると荒唐無稽なお話なのですが、
それが科学的な記述により、きちんと地に足をつけた物語に
なっています。
神への感謝、すべての物体には意志があり、
八百万の神がやどっていること、
生命はすべてがつながっていることなど、
忙しい毎日の中で忘れてしまっていることを気づかせてくれる
本でした。
今日が図書館への返却期限なので、追われるように読みましたが、
また再度ゆっくりと読み直したいと思います。
与那国島へ行ってみたいです。
でこぽんさん(id:yookoo)のはてなダイヤリーでの紹介文章を読まなければ、
たぶん手に取らなかった本なので、
本当に感謝しています。
でこぽんさんありがとうございます。
でこぽんさんの感想は、私の感想よりまとまっていて、
すばらしいです。↓
http://d.hatena.ne.jp/yookoo/20051008/1128824351


この本は、本当にSFファン必読の金字塔となることでしょう。
あとがきには、表紙の絵として使われている
はらのさん(id:kyokoharano)もコメントにかかれていた田中一村画伯の絵について、
讃辞が述べられていました。
小説を書くに当たって大変なインスピレーションをもらったそうです。
年明け早々、すばらしい本が読めて、
今年もいい年になりそうです。