今年7本目「潜水服は蝶の夢を見る」

原題:Le Scaphandre et le Papillon
監督:ジュリアン・シュナーベルバスキア」「夜になるまえに」
出演:マチュー・アマルリックエマニュエル・セニエマリ=ジョゼ・クローズ
製作国:2007年フランス・アメリカ合作映画
上映時間:1時間52分
公式サイト
http://chou-no-yume.com/


screenshot
★★★★☆ 4/5 (星4つ)


(物語)
ELLE誌の編集長として
お金、名声、恋、家族、子供と
幸せの全てを自由に謳歌していたジャン=ドミニク・ボビー。
ところがある日脳梗塞で倒れ、
全身麻痺で左目のまぶたしか動かせない状態になってしまう。
全身麻痺だが、精神的には正常というロックドインシンドローム
自分の意志を伝えるには、
左の目の瞬きだけで、
単語を一つずつ表現するしかない。
実話を元にした映画。


(感想)
左目しか動かないという苦しい状態が
リアルに伝わってきます。
映画の撮り方が主人公の視線なので、
観客も一緒に追体験をしているように感じられます。
言語療法士の女性が
「さあ、やってみまよう」と話しかけると
(いやだ!)と、主人公が聞こえない声で言うのがユーモラス。
左目の瞬きで、一文字、一文字、文字を伝える作業は、
本当に根気のいる作業で、
何千回もの瞬きから、少しずつ美しい文章がうまれていくのが、
すばらしかったです。
全身麻痺になることで、主人公は自分に向き合い、本を書くことができた。
たくさんのことを考えさせられる映画でした。