あき@みらくるの読書日記(日本語の本)

パーラ〈上〉沈黙の町

パーラ〈上〉沈黙の町


ビー玉クラブのみれいさんから勧めていただいた
「パーラ」の上巻を図書館から借りて読みました。


パーラという少女が住んでいるシレンチアの街に、
奇妙な言葉の病が蔓延していきます。
しだいに言葉をなくしていく街の人々を救おうと
パーラの冒険が始まります。


ミヒャエル・エンデが見いだしたというラルフイーザウの作品で、
児童向けのファンタジー作品ですが、
大人も十分楽しめます。小学校だったら高学年向きです。
ミヒャエル・エンデの「モモ」という作品は、
時間泥棒に街の人たちが時間を奪われていく話でしたが、
この「パーラ」は、それが言葉です。
しっかりとした文章から紡ぎ出されるお話には、
なんども読んで心に刻みつけたい言葉がいっぱいでした。


「ことばは、心をひとつにするためにある。
人の話を聞いて、よく考え、真実を守るためにあるんだ」
「心を開き、よこしまなるものを遠ざけるべし」
「最後まで忍耐強き者こそ、賢き者」


パーラのお母さんは「忙しい」とパーラの言葉に耳をかたむけません。
私もそうならないようにしなくちゃと思いました。
読み進んでいるとこのシレンチアの街が日本中であるような錯覚を覚えます。
パーラの冒険がいったいどうなるのか、早く下巻が読みたいです。